理想の上司は「プロ野球の監督」??

私が以前に在籍していたコンサルティングファームで、多くの企業様の支援をさせていただいていた中で、たくさんの中間管理職の方が悩まれていたのが「部下の管理」というキーワードでした。

コンサルファーム時代に、自分の師匠から教えていただいた、マネジメントとリーダーシップの話を今日もさせていただきます。

 

皆さんの理想の上司像ってどんなイメージでしょうか?

ちょっと大雑把な話ですが、世の中の大半の上司・管理者たち(概ね40代以上の方)は「野球型」のリーダーをされている方が多く見受けられます。

良く行われている、「理想の上司」アンケートでは、一昔前はプロ野球の監督が上位を占めていました。

ただし最近の傾向は、やさしくフォローしてくれそうな上司役を演じている俳優さんや、番組でMCを務め、色々な出演者を上手く捌いている芸能人やアナウンサーさんが上位を占めていますね。

(恐るべしテレビでの演技の影響です(笑))

 

さて話を戻しますが、今の世の中の上司の方たちは、プロ野球の監督のように部下(選手)を管理し、使っていく。それが上司の仕事だと思いこんでいるわけです。

なぜなら、自分たちが若い頃にされていたことがまさに、「管理マネジメント」だったからです。

さて、ここでいう野球の監督とはどういう存在なのでしょうか。

まず、野球の世界ではゲームを組み立てるのは監督であり、ピッチャーの調子が悪かったり、ピンチの時には、タイムをかけて試合を中断し、直接アドバイスをしたり、交代の指示を出します。監督がサインを出せば、4番バッターでも送りバントをしなければなりません。

だから、たとえホームランを打ったとしても、それが監督のサインにそむいたものであれば、叱責や処罰の対象となります。

甲子園を目指す高校球児はもちろんのこと、プロ野球選手でさえ「管理」されています。

 

これをビジネスの世界に置き換えると、「マネジメント」そのものと考えることが出来ます。

「部下とは管理すべきもの」であり、「部下を管理・活用することこそが上司の仕事である!」という少し古い考え方です。

これまでの日本は「マネジメント」による組織作りを大きな武器としてきました。

歴史の授業のような話ですが、千年以上続いた封建社会の文化、また儒教的な精神は今でも強く日本文化として根付いています。

明治維新では薩長の管理下の元、戦後期にはGHQによる管理下の元、国の基礎作りを進めてきました。

上位下達【じょういかたつ】:上層部の命令・意向を下の者に伝える

という考え方です。

その意味では、日本人は「管理する」事も得意なら、「管理される」のも得意なのです。

プロ野球で、細かなサインプレーを駆使した「スモールベースボール」は、メジャーリーガーよりも日本人のほうが数段うまいですよね。

日本人の4番バッターは、監督からのサインであれば、文句のひとつも言わずに送りバントをすることが出来ます。

 

これは日本人にとって大きな強みであり、今後も伸ばしていく必要のある要素だと思いますし、私も「管理マネジメント」そのものを否定するつもりは全くありません。

ただ、本当の強力な組織作りをしていくためには「管理マネジメント」だけでは足りないのです。

 

なぜなら、全てを管理されることに慣れすぎると、人は自分で考える習慣が徐々になくなり、何をするにも「命令待ち」「指示待ち」の状態になってしまいます。

そこで、組織をしっかりと纏め上げ、育てていく、もうひとつの力「リーダーシップ」が必要になってくるわけです。

 

このリーダーシップをしっかりと学び、部下の育成指導ができる上司こそ、「本当の意味での理想の上司」になれるわけです。

自分がされてきた「管理マネジメント」を今の新人メンバーにすると、「ハラスメント」や「むかつく上司」と言われてしまいます。

「リーダーシップ」と「マネジメント」のGAPを是非理解したいものです。

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